GO TO トラベルの課税関係は?

2020.12.11

税務トピックス

その他

新型コロナウイルス感染症による観光業・ホテル業の経営悪化の対応策として、「GO TOトラベル事業」が2020年7月出発分より稼働されています。
このGO TO トラベル事業に関わる課税関係を確認しましょう。
(2020年12月11日現在、同感染症の感染者数の増加により、GOTOトラベルの一時停止などが検討されており、今後の稼働は不透明な状況です…。)

GO TO トラベル事業とは

GO TO トラベル事業とは、宿泊・日帰りの国内旅行について、代金総額の1/2相当額国が支援する、という観光庁の事業です。

給付額のうち70%が旅行代金(旅行代金総額の35%)に、残りの30%が旅行先の土産物屋等で利用できる地域共通クーポン(旅行代金総額の15%)として付与されます。

1人1泊あたり上限20,000円を上限(日帰りは上限10,000円)に、7泊分までが支援の対象となります。

(詳しくは公式サイトより事業詳細をご覧ください。)

GOTOトラベル事業に関わる課税関係については、観光庁ホームページのQ&A集に掲載されています。

GO TO トラベル事業の課税関係➀【事業者】

旅行会社やクーポン取扱店舗などの対象の事業者は、旅行者から実際に現金などで受け取る額(給付金が差し引かれた額)ではなく、商品代金の「全額」が課税売上として計上しなくてはなりません。
商品代金の70%を旅行者が、残りの30%を国が負担してくれるという仕組みであるため、対価は変わらず、全額計上となります。

この30%の給付金相当額は、商品販売時に「未収入金」として計上しておいて、GOTOトラベル事務局から給付金を受け取った時、又は事務局とクーポンを精算した際に現金等として処理を行う必要があります。

また地域共通クーポンは、おつりが出ないため、額面金額よりも安い商品を販売した場合、レシートなどの記載方法によって処理が異なります。

・レシートなどでおつり相当額を雑収入(不課税)などで処理をしていれば、通常販売価格が課税売上となります。

・一方で、レシートなどで、区分していない場合については、クーポンの額面通りの金額で商品を販売したことになるため、クーポンの額面が課税売上となります。

GO TO トラベル事業の課税関係②【旅行者個人】

反対に、旅行者個人については、旅行代金の1/2に相当する給付は「一時所得」に該当することが記載されています。

GO TO トラベル事業の利用に際しては、上記のような課税関係にも注意をしましょう。

参考:観光庁ホームページより GOTOトラベル事業について