お知らせ

ふるさと納税のワンストップ特例制度とは

ふるさと納税のワンストップ特例制度は、平成27年4月から開始された制度です。
それまで確定申告をしなければ寄附金控除を受けられなかったふるさと納税について、確定申告を
しなくても、翌年徴収の住民税から、ふるさと納税による寄附金控除の全額を控除できるように
なりました。
ワンストップ特例制度を使うには、寄付を行った先の自治体に、ワンストップ特例制度の適用を
申請する必要がありますが、申請にはいくつか満たさなければならない条件があります。

ワンストップ特例制度で税金が還付されるしくみ

もし、サラリーマンなど確定申告が不要である人が、ふるさと納税のために税務署で確定申告を行った場合、所得税については税務署から還付金として返金され、住民税については、住所地を管轄する市区町村により、6月以降に徴収する住民税を減額する方法で返金されます。
これに対してワンストップ特例制度を申請した場合、所得税分の還付金は受けられませんが、
代わりに6月以降に徴収される住民税から、所得税分を合わせた額が減額されるしくみです。
ワンストップ特例制度の申請を受けた自治体（寄付を受けた自治体）が、住民税を徴収する自治体に
通知を行い、通知を受けた自治体が、住民税額の計算に反映するということが行われています。

ワントップ特例制度の申請方法

続いて、ワンストップ特例制度の申請方法を見ていきましょう。

「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を送付する

ワンストップ特例制度を適用するには、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」（以下、「特例申請書」と記載）を作成し、次項の添付書類とともに送付する必要があります。
特例申請書は、寄付を行った全ての自治体に対し、寄付を行った都度、送付しなければなりません。
特例申請書は、領収書とともに送られてくる場合が多いですが、なければ、寄付を行った先の自治体のHP等からダウンロードしましょう。
特例申請書の提出期限は、ふるさと納税を行った翌年の1月10日です。

添付書類

特例申請書にはマイナンバーの記載が必要です。
したがって

・個人番号がわかる書類のコピー（番号通知カード、マイナンバー入りの住民票など）
・本人確認ができる書類のコピー（運転免許証など）

の添付が必要になります。
マイナンバーカードがあればその両面のコピーだけでOKです。

ワンストップ特例制度の注意点

ワンストップ特例制度の適用を受けるには、次の条件を満たす必要があります。

寄付先は5つ以内

ワンストップ特例制度を適用するためには、年間の寄付先が5つ以内であることが条件です。
6つ以上の自治体に寄付した場合、ワンストップ特例制度は使えません。
この場合は、確定申告で6つ全ての自治体の寄付金額を申告しなければならないことに注意しましょう。
もし特例申請書を提出している自治体があっても、確定申告では全ての自治体への寄付金額を申告する必要があります。
寄付先は自治体の数で判定するため、1つの自治体に2回以上寄付をした場合は、1つの自治体として
カウントされます。

年の途中に転居したら「変更届出書」

住民税は、その年の1月1日の居住地を管轄する自治体が徴収します。
もしワンストップ特例制度を申請した後に転居した場合は住所の変更届出書を、
特例申請書を提出した寄付先に提出しなければなりません。
変更届出書の提出期限も、寄付をした翌年1月10日です。

確定申告が必要な人は使えない

もともと確定申告を行う必要がある人は、ワンストップ特例を使うことはできません。
たとえ寄付先が1箇所であっても、確定申告によって寄附金控除を受ける必要があります。
ちなみに給与収入が2,000万円を超える人は、必ず確定申告が必要です。
このことからワンストップ特例制度は、給与収入が2,000万円以下でないと使えない制度ですので、
ワンストップ特例制度を適用したことを他人に話すことは、こうした情報を与えてしまうことに繋がります。

ふるさと納税のワンストップ特例制度の注意点　まとめ

ワンストップ制度によって、ふるさと納税は誰でも簡単に利用できるようになりました。
ただし上記の要件を満たしていても、返礼品の額によっては確定申告が必要になることがあります。
返礼品は一時所得に該当し、一定額を超えると確定申告が必要になるからです。
返礼品の税金に不安がある方は、税理士にご相談ください。

参考サイト

https://www.furusato-tax.jp/about/onestop

http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/topics/20150401.html